中村俊輔 | スポーツの王道

中村俊輔

【レッジョカラブリア(イタリア)7日=佐藤貴洋通信員】W杯アジア最終予選北朝鮮戦(9日・埼玉)の先発から外れる日本代表MF中村俊輔(26=レジーナ)がジーコ監督に直談判に出る。今日8日にイタリアから帰国し、同監督と話し合う。先発出場を望んでおり、起用法や今後の招集などについて意見交換をする予定だ。
 中村がジーコ監督との直談判を希望した。日本へ向かう7日早朝のレッジョカラブリア空港。W杯アジア最終予選北朝鮮戦に海外組を先発で起用しないジーコ監督の方針に対し「(日本に)帰ってジーコとすぐに話し合う」と思いを打ち明けた。ベンチスタートの理由、今後の招集予定などを直接確認する。前日のシエナ戦後には「どうせ(今回は)こんなに移動するなら、出たいよね、頭(スタート)から」と本音ものぞかせていた。
 今回は飛行機の乗り継ぎが悪く、レッジョカラブリアからローマ、ミラノを経由して、成田に着くのは出発から約20時間後になるハードスケジュールだ。
 しかも試合でも直前まで過密日程が続いた。1月30日のラツィオ戦に始まり、2日のリボルノ戦、そして6日のシエナ戦と約1週間で3試合。シエナ戦では前半44分にアシストを決める活躍を見せたが、試合中の接触プレーもあって後半32分に交代。「右足の前も後ろも痛い。打撲だから平気だけど」と苦笑いを浮かべた。ジーコ監督の決断はコンディションを考慮してだが、疲れやケガにめげずに帰国するからこそ先発したい。
 出発前の明け方には自宅近くをランニングするなど先発への意欲は全く衰えていない。「緊迫感のある試合が続いたし、試合勘やリズムはすごくいい。緊張感はないよ」と口も滑らかだ。
 ジーコ監督に真っ向から反抗するつもりはない。「日本にいる選手は体調がいいだろうし、そういう判断で決めるならいい(仕方がない)。プロである限り、サブならサブで(監督から)説明があるだろう」。今後にしこりを残さないためにも、まずは同監督の考えを聞く考えだ。
 「代表に呼ばれた時から『どうやって戦おう』とか『サブなら途中から何をすべきか』とか考えてきた」とシミュレーションは十分。ジーコ監督とじっくり話し合い、大一番に挑む。 (yahoo news)